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薬剤師の健康アドバイス

「読む」夏バテ対策

暑さの中で疲れを感じていませんか?

「食べる」夏バテ対策…栄養は足りていますか?

【糖質のみのメニューに注意】
暑いとき、忙しいとき、ごはんやめん、パン、お菓子など、単品メニューで食事を済ませてしまいがち。これらの糖質は体に必要なエネルギーではありますが、それだけでは食べた分がうまく代謝されません。おかずを足して、体内の疲労物質を分解するビタミンやミネラルなどを同時に摂るようにしましょう。

【ビタミン豊富な夏野菜を食べよう】
トマトやピーマンなどの緑黄色野菜には、細胞の老化を防ぐ抗酸化作用があるとされるβカロテンやビタミンCが豊富。紫外線ダメージから肌を守るほか、慢性疲労を回復させる作用も期待できます。また、きゅうりなどには余分な塩分を排出するカリウムが含まれています。旬の野菜を食べて、夏の不調を予防しましょう。

【夏こそたんぱく質を】
肉や魚や豆製品などに含まれるたんぱく質は、エネルギーの代謝や、免疫機能の向上にもかかわっています。暑いとたんぱく質が多く消費されるので、ダイエットなどでたんぱく質を極端に減らさないようにしましょう。しかし肉や魚には脂質も多く含まれています。食べ過ぎはスタミナではなく脂肪になりますから、大量に食べる必要はありません。


【色々な食品を少しずつ】
暑さで消費されるたんぱく質のほか、大量の汗とともに流れ出るビタミンやミネラルをバランスよく補うのがポイント。ビタミンやミネラルが不足すると、疲労感や食欲不振を招くほか、夏かぜにもかかりやすくなってしまいます。少しずつ多くの食材を取り入れ、栄養バランスを整えましょう。




【「食べる」夏バテ対策レシピは今月の『ゲンキレシピ』をご覧下さい】

「眠る」夏バテ対策…睡眠は足りていますか?

【脳と体の疲れを眠りでリセット】
疲れは、体からのサイン。疲労は放っておくと蓄積し、全身のだるさや、肩コリなどの筋肉疲労、やる気が出ないなどの症状となって現れます。疲れがたまっていると感じたら、活動をペースダウンしたり、ひと休みして体をいたわりましょう。日常生活では、上記のように食事のほか、睡眠も大切。ぐっすり眠ることによって、脳と体の疲れが取れ、明日に備えることができるようになります。この機会に睡眠を見直してみませんか。


【睡眠不足を持ちこさない工夫を】
夏は日照時間が長いため、寝る時間は遅く、起きる時間は早まり、睡眠時間が短くなりがちです。加えてじめじめと暑い環境では、眠りが浅くなる傾向があります。睡眠は体と脳の疲れを取って、次の日に備える時間。睡眠不足が続くと、疲労が回復しにくくなります。自分に合った対策を見つけましょう。

勝負は始めの3時間

眠りの質を高めるには、寝入りばなに深い眠りを得ることが大切。寝始める3時間にしぼって環境を改善してみましょう。

【温度と湿度を調整】
エアコンを使いたいけれど節電も気になる場合、寝入りばなの3時間で使うのがおすすめです。湿度も眠りを妨げるので、除湿だけでもよいでしょう。扇風機は体から離して置き、部屋に微風を流すようにすると涼しく感じられます。

【頭をひんやり】
健康によいといわれる「頭寒足熱」は睡眠にも有効。水枕や保冷剤を使う場合は、タオルで包んで頭の下を冷やしましょう。頭の下は大きな血管が通っているので、効果的に全身を冷やすことができます。

【背中を涼しく】
背中が蒸れると寝苦しさを感じやすくなります。パジャマやシーツなどを、通気性のよい麻や、吸湿性のよい絹、肌に布が密着しないよう織り方が工夫されているものに変えてみるのも1つの方法です。


昼間のうちにできること

眠りの質を高めるには、寝入りばなに深い眠りを得ることが大切。寝始める3時間にしぼって環境を改善してみましょう。

【うたた寝はごく短く】
寝不足の状態が続くと、昼間に睡魔に襲われます。仮眠を取る場合は、15分程度がよいでしょう。長く眠ってしまうと、睡眠のリズムが崩れてしまいます。目を閉じるだけでも、視覚情報をシャットアウトでき脳を休めることができます。

【いきいき過ごす】
「眠れない」「眠らなければ」と思うと、かえって眠りにくくなるものです。眠れなかった分長い昼寝をしたり、早い時間に就寝しようとするのは逆効果。日中は趣味や家事、仕事を精一杯やって、コンパクトに睡眠をとるくらいの気持ちでいたほうが、寝つきやすくなります。

【寝室を熱から守る】
昼間の熱が部屋にこもるのを防ぐため、遮光カーテンを利用したり、換気をして風を流しましょう。窓辺で植物を栽培するのも熱を遮るのに効果的です。


旅先でもぐっすり

夏休みの帰省や旅行で枕が変わると眠りにくいという方も多いのでは。そんなときは、枕の調整が役に立つかもしれません。



【枕をいつもの高さに】
バスタオルをたたんだものを枕にしたり、枕にバスタオルを巻くなどして、いつもの枕と同じ高さにしてみましょう。最近は枕をいくつかの種類から選べる宿もあるので、予約の際にたずねてみるのもよいでしょう。




眠りの悩み対策

睡眠不足は蓄積すると大きな疲労感となって現れます。放っておかず、場合によっては医師などの専門家に相談し、解決策を見つけましょう。

「歳をとってから、眠りにくくなったようですが…」
年齢を重ねると、体の自然な変化として睡眠時間は少なくなります。若い頃と同じように眠れないからといって、「不眠」とは限りません。睡眠時間にこだわらず、眠りの質を高めることを心がけましょう。

「自分のいびきで目覚めることがよくあります」
知らぬ間に呼吸が止まっている「睡眠時無呼吸症候群」では、大きないびきが起こるといわれます。男性に多いといわれますが、閉経期以降の女性にも発症するケースが増えています。呼吸中枢を刺激する働きを持つ女性ホルモンが低下するためです。心当たりのある方は、睡眠専門クリニックや内科の受診をおすすめします。

 

<取材協力>
東京医科大学 睡眠学講座 駒田陽子先生

<参考文献>
『栄養を知る事典』(工藤秀機、蒲池桂子著/日本文芸社)
『基礎講座 睡眠改善学』(堀忠雄・白川修一朗監修/ゆまに書房)
『ホスピタウン』2000年8月号(日本医療企画)

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