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健康お役立ち情報

健康をつくる あぶら手帖

脂質との付き合い方を見直そう

揚げ物にラーメン、ケーキやアイスクリームなど、ついつい食べ過ぎてしまうということはありませんか。油を多く使った料理は、食べやすくおいしいものばかり。しかし、日本人の食生活の変化を統計で見てみると、摂取エネルギーの中の脂質の割合は年々増えており、脂質の摂り過ぎが懸念されています。健康のためには、どんな脂質をどのように摂ることが望ましいのでしょうか。今月は、食生活を「脂質」の点から振り返ってみましょう。

あぶらを知るQ&A

肉などの脂肪分、植物油、体についた脂肪など、身近な「あぶら」について。どのくらいご存じですか?

Q:そもそも、脂質とは?
A:炭水化物やたんぱく質に並ぶ、三大栄養素の1つ

「脂質」は脂肪や油など、脂肪酸を基本成分とする物質の総称。脂質は生命を保ち、活動を支えるエネルギーになるほか、細胞膜などの材料になります。また、ビタミンAなどの脂溶性ビタミンの吸収を助ける役割もあります。しかし摂り過ぎは肥満を招き、動脈硬化や脂質異常症のリスクを高めます。通常の食事では不足することはめったにありませんが、不足するとやせ細り、血管や細胞膜などが弱くなり、脳出血のリスクが高まるといわれます。

Q:卵や肉を食べるとコレステロールが高くなる?
A:食べ過ぎなければ大丈夫

コレステロールは体内にある脂質の1つ。細胞膜やホルモン、胆汁の材料であり、体にとって不可欠なものです。コレステロールは卵や肉などに多く含まれていますが、日本人が食事から摂る量は決して多くなく、食品の直接の影響は少ないとされています。肉などに偏らず、極端な摂り過ぎに注意すれば問題ないといえるでしょう。
※家族性高コレステロール血症など、治療中の方は医師の指示に従ってください。

Q:内臓脂肪を減らすには?
A:体を動かし、脂肪を燃やしましょう

体についている脂肪は、エネルギーを蓄えておく、保温や、衝撃からの保護、体型を整えるなどの役割があります。しかし、おなかの周りについた内臓脂肪は、心筋梗塞や脳梗塞のリスクを高めるといわれるので、増え過ぎないように注意が必要です。内臓脂肪は蓄積しやすく落としやすい脂肪でもあるので、積極的に運動して燃焼させましょう。

Q:動物性脂肪は体に悪い?
A:含まれている脂肪酸の種類が大切

かつては、動物性脂肪=悪い、植物性脂肪=よいというイメージがありましたが、体への作用の点からはこの二種類で分けては説明できず、最近では脂肪に含まれる「脂肪酸」の種類で分類するのが主流です。動物性脂肪の中でも肉と魚では含まれる脂肪酸が異なり、魚に含まれる脂肪酸には健康に対するさまざまな働きが知られています。(詳しくは下記へ)

Q:最近よく聞く、トランス脂肪酸とは?
A:ファーストフードの食べ過ぎには注意

植物油を加工した際などに生まれる物質で、マーガリンやドーナツ、フライドポテトなどのファーストフードに多く含まれていました。心疾患のリスクを高めるという報告があり、諸外国では含有量の表示の義務化が進んでいます。日本でも消費者庁が表示の指針を示そうとしていますが、最近は食品の加工過程も改善されており、日本人の平均的な食事であれば摂取量は心配ないとされます。

Q:オリーブオイルが体によいのはなぜ?
A:オレイン酸の働きが注目されています

オリーブオイルには、オレイン酸という脂肪酸が豊富。オレイン酸は他の脂肪酸に比べて体への影響が少なく、加熱によって酸化しにくいため、体内で過酸化脂質を作りにくいという特徴があるとされています。体によいといっても油は高エネルギーなので、摂り過ぎは禁物です。

 

脂質をバランスよく摂るには? ~もっと摂りたい脂質、摂り過ぎ注意の脂質~

脂質と一口にいっても、脂肪酸の種類によって、その作用は変わってきます。まずは、普段どんな脂質を摂っているのか、振り返ってみましょう。

 

現代人の脂質事情

脂質を健康に役立てるため、その構成成分である「脂肪酸」によって分類したのが下の表です。現代の日本人は、n-3系以外の脂肪酸は摂り過ぎといわれています。

 

 

※必須脂肪酸とは…多くの脂肪酸は体内でも合成されますが、体内で合成できないため食物から摂取する必要がある脂肪酸を必須脂肪酸といい、摂取がすすめられています。
○サプリメントを利用する際は摂取目安量を守りましょう。

■知らずに食べている? 飽和脂肪酸
私たちが普段摂る脂質の多くは、「見えないあぶら」。特に、加工食品、コンビニの弁当、ファーストフード、お菓子などには、飽和脂肪酸が多く使われています。飽和脂肪酸の摂り過ぎは血液中の中性脂肪などを増やすといわれるので注意しましょう。

■摂り過ぎに注意したいリノール酸
n-6系のリノール酸の摂取量はこの50年で約3倍に増えたといわれます。リノール酸の摂り過ぎは、代謝産物のアラキドン酸を増加させアレルギー反応を悪化させるほか、心疾患やがんのリスクを高めるという報告もあります。揚げ物など油を使う料理はほどほどに。

■もっと摂りたいα-リノレン酸
必須脂肪酸の中で積極的に摂りたいのはn-3系のα-リノレン酸。青魚などに含まれるDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)もn-3系に該当します。アレルギー症状を和らげる作用、心血管系疾患の予防、脳細胞の活性化などの作用が報告され、病気予防の点から大きく期待されています。

 

1日1回、魚を食べよう

DHA・EPAの摂取目標量は1日1g以上(「日本人の食事摂取基準」(2010年版)より)とされています。これは、1日1回、n-3系脂肪酸のDHA・EPAを豊富に含む魚を食べることでおおむねクリアできる量。刺身、焼き魚、煮魚、ひもの、缶詰など、お好みの方法で大丈夫です。中でも旬の魚は特に栄養価が豊富。ぜひ毎日の食卓に取り入れましょう。

◇脂質バランスを整えてくれる和食◇
魚のメニューでおすすめは和食です。和食は洋食に比べて脂質が少ないため、リノール酸の量を抑えられるというメリットも。日本ならではの食生活は、脂質バランスを整える上でも非常にすぐれた方法なのです。

 

■DHA・EPAは家族みんなの健康に役立ちます
○赤ちゃんの脳の発育に
お母さんが摂取したDHAが、妊娠中は胎盤を通じて、授乳中は母乳を通じて赤ちゃんに届き、脳の発達を助けます。

○心の安定に
DHAは、集中力を持続する働き、ストレスを和らげ、精神を安定させる効果もあるとわかっています。

○生活習慣病の予防に
DHA・EPAは血栓予防や中性脂肪、血圧の改善などから動脈硬化を予防する作用が期待でき、脳卒中や心筋梗塞、脳血管型認知症の予防にもつながります。

 

おいしくて体によい植物油の選び方

毎日の食事に不可欠な植物油。摂り過ぎはよくありませんが、素材を活かした良質の植物油には、各種脂肪酸のほか脂溶性のビタミンが含まれており、美容や健康に役立ちます。

◇毎日の料理をグレードアップ! おすすめ植物油◇
おなじみのごま油やオリーブオイルのほかにも、おいしい植物油は色々。お気に入りの植物油を見つけて、料理の幅を広げてみませんか。

■ドレッシングでn-3系脂肪酸を摂る
n-3系の脂肪酸、α-リノレン酸は、えごま油などの植物油からも摂取することができます。料理に加えて、n-3系脂肪酸の摂取を増やしましょう。熱に弱いので、加熱せずドレッシングやソースとしてお使いください。

■香りづけ、色づけに
ほのかな香りのピーナッツオイルは、肌の健康に欠かせないビタミンEが豊富。さらっと軽く熱に強いので、焼き魚や炒め物に適しています。香りを活かして、和え物やドレッシングにも。
栄養分が損なわれないよう精製されたレッドパーム油。βカロテンや、話題のコエンザイムQ10を含んでいます。お米に使うとほんのり黄色に色づきます。

■デザートにも
オーストリアの伝統的なかぼちゃの種のオイル。良質のたんぱく質、βカロテン、ビタミンEを摂取できます。独特の香ばしさと甘み、未精製ならではの黒緑色は、ポタージュの飾りや、ヨーグルトのソースなどにもぴったり。

 

◇体によい製造方法とは?◇
油の製造方法は原料によって変わります。材料に圧力をかけて搾る「圧搾法」や、溶剤を使用して原料から油分を取り出す「抽出法」、両方を使用する方法などです。「低温圧搾」「未精製」がよいといわれますが、ごま油のように原料を焙煎して作るもの、こめ油のように精製しないと食用に適さないものなどもあるので一概にはいえません。原料を活かした製法であるかが大切といえるでしょう。

 

油は鮮度が大切

油は光、熱、空気に触れるとどんどん酸化してしまいます。油は光の当たらない涼しい所で保存し、開封したら3カ月程度で使い切りましょう。

■油を開封したら…
注ぎ口についた油は酸化しやすいので、たれた油はその都度拭き取りましょう。ビンに少量入った状態だと、触れる空気の量が多いため酸化スピードが速まります。小さなビンに移し替えておきましょう。他の使いかけの油と混ぜて利用してもよいでしょう。

■古い油の見分け方
匂いや色に変化が見られなくても、劣化していることがあります。加熱すると180度に達していないのに煙が出る、泡が出る、枯れ草や塗料のような匂いがするなどが見られたら、使用を中止することをおすすめします。

 

 

<取材協力>
女子栄養大学 栄養学部教授 医学博士 鈴木平光先生 / 金田油店 店主 青木絵麻さん
<参考文献>
『五訂増補食品成分表2010』(女子栄養大学出版部)
『油の正しい選び方・摂り方』(奥山治美、國枝英子、市川祐子著/農山漁村文化協会)
『栄養素の通になる 第2版』(上西一弘著/女子栄養大学出版部)
『栄養を知る事典』(工藤秀機、蒲池桂子監修/日本文芸社)
『国民健康・栄養の現状』(第一出版)
『本物だァ!! 魚パワーの超薬効』(鈴木平光著/小さな森プロ)
『危険な油が病気を起こしてる』(ジョン・フィネガン著/中央アート出版社)
『油屋ごはん』(青木絵麻著/アスキー・メディアワークス)

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