今、厚生労働省では「+10(プラス・テン)で健康を手に入れ、健康寿命を延ばそう!」という取り組みを行っています。これを始めた背景には、日本人の運動不足が改善されていない現状があります。日本人の1日の平均歩数は、平成9年と21年とでは、男女ともに約1,000歩減少しています。これは時間にすると約10分の身体活動になります。
これまでの多くの研究から、今よりも10分多く体を動かすことで、糖尿病や脂質異常症などの生活習慣病で3.6%、がんで3.2%、認知症やロコモティブシンドローム*で8.8%、それぞれの発症リスクを低下させることがわかっています。また、1年間継続すると体重を1.5~2kg減らせるといわれています。まさに、厚生労働省が推奨しているように「+10」で健康を手に入れ、健康寿命を延ばせるというわけです。
*ロコモティブシンドローム:骨や関節の病気、筋力の低下などによって転倒・骨折しやすくなることで、自立した生活ができなくなり介護が必要となる危険性が高い状態のこと。