食後のコーヒータイム。Aさんはコーヒーと一緒に薬を飲み込みました。このAさんの服用の仕方は正しいでしょうか。答えは「No」。なぜならば、コーヒーに多く含まれるカフェインが薬に作用し、薬が効き過ぎて副作用が出たり、逆に効き目が弱くなったりすることがあるからです。こうしたことはコーヒーだけでなく、お茶、牛乳など、ほかの飲み物でも起こることがあります。特によく知られているのがグレープフルーツジュースと降圧剤(カルシウム拮抗薬)です。薬効が増強されて、血圧が下がり過ぎたり、頭痛が起きる場合があります。また、アルコールと一緒に飲むのは絶対に避けましょう。
では、飲み物なしで薬だけを飲むのは大丈夫でしょうか。最近は水なしで服用できる薬も出ていますが、それ以外に関してはこの答えも「No」です。水なしで飲むと、薬がのどや食道にひっかかり、そのまま溶け出して粘膜を傷つけることがあります。薬はコップ1杯程度の水かぬるま湯と一緒に飲むのが原則です。