1日3分で元気な体

1日3分、始めてみませんか?

日本人なら誰にでも馴染みがあるラジオ体操。ラジオ体操は国民の健康増進を目的に、体操の専門家などの委員によってつくられました。第1、第2とあるラジオ体操ですが、約3分間の第1だけでも健康効果はとても高いものです。現在は座って行うラジオ体操もNHKのテレビ放送で見ることができます。子どもの頃、なんとなくやっていたという方も、知っているようで実は知らないラジオ体操の魅力を再発見しましょう。

ラジオ体操の3つの魅力

①理想的な運動

●効率のよい全身運動

ラジオ体操は一曲で全身のほぼすべて、約400種類の筋肉を動かし、効率よく刺激することができます。

●時間当たりの消費カロリーが多い

運動効果は速めのウォーキングに匹敵するといわれ、個人差はありますが、どちらの運動も15分間で消費カロリーは約60kcalです。

●ケガをしにくい体操順序

13の運動で構成されるラジオ体操は、軽めの運動から徐々に運動量を高め、無理なく全身を動かすようにつくられています。

②気軽にできる

●3分で1セット

ラジオ体操は第1、第2共に3分強。忙しいときでもわずかな時間で取り組みやすい運動です。

●基本的な動きを知っていてすぐできる

音楽に合わせてなんとなく動作できる、という方も多いのでは? 下記のポイントを確認すれば、今日から実践できます。

●いつでもどこでも着替えもいらず

ラジオ体操の嬉しいところは、どこでも着替えもせずにできるところ。室内でもできるため、天候にも左右されません。

③高い健康効果

●姿勢を正して体をメンテナンス

ラジオ体操の最も期待できる効果のひとつは健全な体幹をつくること。姿勢や体のバランスが崩れると、肩こり、腰痛、冷え性など、様々な影響がでてきます。全身を前後左右に伸ばす、曲げる、ねじるなど、バランスよく動かすことで体のメンテナンスになります。
◇肩こり・腰痛対策……運動による姿勢矯正と血行促進から、こり症状の緩和が期待できます。
◇下肢強化……開脚して体を支える運動姿勢は、下肢を強化して転倒防止につながります。
◇肥満対策……ラジオ体操を習慣化することで、新陳代謝を促し肥満予防効果も。

●頭も体もすっきり

朝のラジオ体操は全身に血が巡ってすっきりと体が目覚める効果があります。仕事の始業時や合間に行うのも、同様の理由からリフレッシュ効果が得られます。入浴前に一日の整理体操として行えば、快眠につながります。

正しい形で効果を実感!

始める前に……

1)なんとなくは×! ポイントをしっかり押さえましょう。
ラジオ体操の動きには、それぞれに目的とポイントがあります。把握して行うと効果が断然アップします。動きのメリハリも大切。

2)使う部位を意識しながら動くとGood!
体は脳の指令で動いているため、意識するのとしないのとでは効果に大きな違いが。「どこの部位を使っているのか」を意識しましょう。(左図参照)

3)無理は禁物。できる範囲で取り組みましょう。
ケガをしにくいといっても無理は禁物。体に不調がある場合は、事前にかかりつけの医師に相談をして取り組みましょう。

※まずは①、②、④、⑤、⑦、⑧、⑬の運動を意識しましょう。姿勢を正すのに特に効果の高い運動です。

①伸びの運動

全身を引き上げる意識で姿勢をピンッ!

息を大きく吸いながら腕を前から振り上げて、息を吐きながら腕を横からゆっくり下ろします。背筋を伸ばすことを意識しましょう。

②腕を振って脚を曲げ伸ばす運動

かかと上げで体幹を鍛えましょう

腕を真横に振り、膝を「曲げ」「伸ばし」します。かかとは上げた状態で行い、腕を振り戻すひと呼吸だけ床につけ、またすぐに上げます。

③腕を回す運動

肩甲骨ごと腕を回して肩・背中すっきり

かかとは左右をあわせて床につけて立ち、腕は円を描くように外回し、内回しします。ひじを伸ばし、後ろに回さないように注意しましょう。

④胸を反らす運動

硬直した大胸筋を広げて猫背対策

左足を真横に出して脚を肩幅に開きます。腕は横に振り上げ、振り下ろし、続けて大きく斜め上に振り上げて胸を反らします。

⑤体を横に曲げる運動

普段動かさない体の側面も柔軟に

脚は肩幅に開いたまま、右腕を横から振り上げて、体を左に曲げ、反対側も同じように行います。あばら骨を伸ばす意識で行いましょう。

⑥体を前後に曲げる運動

頭から順番に折り曲げれば腰が少し楽に

はずみをつけて、上体を前に3回曲げます。上体を起こして息を吸い、両手を腰に当てて息を吐き出しながら上体を後ろに反らします。

⑦体をねじる運動

しっかりねじって体のバランスを調整

腕を小さく振りながら左右に体をねじり、続けて斜め後ろに腕を大きく振り上げて体をねじります。下半身はしっかり固定しましょう。

⑧腕を上下に伸ばす運動

キビキビ動けば素早く動く力強い筋肉に

腕を曲げて指先で肩に触れると同時に脚を開き、両手を上に伸ばしてかかとを上げます。再び指先で肩に触れ、かかとを下ろし直立の姿勢に。

⑨体を斜め下に曲げ、胸を反らす運動

緊張しやすい膝裏の効果的ストレッチ

左足を横に開き、息を吐きながら上体を斜め下に深く2回曲げます。上体を起こして両腕を斜め下に広げながら胸を反らします。

⑩体を回す運動

体を均等に回してゆがみ対策、体幹強化

両腕の幅を変えないように意識しながら円を描くように体を大きく回します。下半身はぐらつかないよう体を支えることを意識して。

⑪両脚で跳ぶ運動

骨に刺激を与えて強い骨に

両脚をそろえ、上体の力を抜いて軽く跳び、続けてジャンプしながら脚を「開く」「閉じる」と共に、腕を体の横に上げ下げします。

⑫腕を振って脚を曲げ伸ばす運動

全身の血流促進と共に呼吸を整える

②と同様、かかとを上げながら、膝を曲げ伸ばし。腕を振り上げ、戻すときにかかとを下ろして、またすぐに上げましょう。

⑬深呼吸

大きく深く呼吸し、心拍を整える

かかとは床につけ、両腕を前から上げながら大きく息を吸います。横から両腕を下ろしながら息を吐きます。呼吸をきちんと整えましょう。

ラジオ体操をもっと楽しむために

●テレビで動きを再確認
正しいやり方で行うために、音だけのラジオではなくテレビ放送を活用しましょう。NHKでは「テレビ体操」の名前でラジオ体操第1、第2を放送しています。詳しい放送時間、チャンネルは新聞等の番組表をご確認ください。

●ラジオ体操で地域交流
ラジオ体操の魅力は大勢でできること。誰でも取り組むことができるので、地域でのコミュニケーションのきっかけとしておすすめです。また、ラジオ体操開催場所まで歩いて出向くのも、準備運動になります。

<取材協力>
NPO法人全国ラジオ体操連盟 副理事長 青山敏彦さん
<参考文献>
『ラジオ体操 みんなの体操 理論と実践』(NPO法人全国ラジオ体操連盟)
『実はスゴイ! 大人のラジオ体操』(中村格子著・秋山エリカ監修/講談社)
『図解 本当はすごい「ラジオ体操」健康法』(湯浅景元監修/中経出版)
『日経ヘルス』 2012年11月号(日経BP社)

<イラストレーション>
寺田久美

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