こんなにあった! 大豆パワー

大豆は天然のマルチサプリメント 〜健康に、美容に。主要栄養素がぎっしり〜

大豆は日常的に摂りたい栄養素が一度に摂れる、非常に優秀な食材。さまざまな栄養素が組み合わさることによって、全身の健康・美容への効果が期待できます。

臓器や筋肉を作る タンパク質

大豆のタンパク質は動物性タンパク質に劣らずアミノ酸バランスがよく、卵や肉と違いコレステロールはほとんど含まれていません。中高年世代に特におすすめです。

便秘対策に 食物繊維

腸の働きを活発にする不溶性食物繊維がたっぷり。腸内細菌を増やすとされる大豆オリゴ糖との相乗効果で腸内環境の改善が期待できます。

丈夫な骨を作る カルシウム

骨粗しょう症予防に必須のカルシウム。タンパク質と一緒に摂ると吸収率が高まるので、大豆は優秀なカルシウム摂取源です。

骨や血管の調整に マグネシウム

カルシウムとともに骨を形成する働きを持つマグネシウムが含まれています。血圧の調整、筋肉の収縮にも役立つといわれます。

余分なナトリウムを排出 カリウム

カリウムは、血圧を上昇させる余分なナトリウムの排出を助け、むくみ解消にも役立つとされる栄養素。大豆にはカリウムも含まれています。

エネルギーの代謝を助ける ビタミンB1・B2

炭水化物の代謝に必要なビタミンB1、脂質の代謝に役立つB2も摂取できます。特に、大豆を発酵させた納豆はビタミンB2が豊富です。

貧血予防に 鉄分

鉄分もタンパク質と一緒に摂ると効果的な栄養素。大豆には豊富な鉄分とタンパク質が含まれており、貧血予防にもおすすめです。

若返りのビタミン ビタミンE

生活習慣病や老化の予防に役立つとされるビタミンEも豊富。大豆のビタミンEはサプリメントの原料になるほど良質です。

イソフラボンやサポニンなど話題の成分も
コレステロール低下作用や、女性ホルモン様(よう)作用で注目される大豆イソフラボンや、脂質の代謝の調整に関わるとされる大豆サポニンなど、健康に役立つといわれる機能性成分もたくさん含まれています。
※これらの成分は大豆や大豆製品を通常の食品として食べる場合は摂り過ぎの害はありませんが、特定の栄養素だけを凝縮した健康食品を利用するときは、摂取量に注意が必要です。パッケージに表示される目安量を守りましょう。

野菜・果物と組み合わせて
栄養豊富な大豆ですが、大豆だけに偏ることなく、さまざまな食品を食べましょう。特に、大豆にはビタミンAやCがほとんど含まれないので、これらが豊富な野菜や果物もあわせて摂ると栄養バランスが整います。

1日2回を習慣に 〜大豆や大豆製品、毎日食べていますか?〜

栄養豊富で低エネルギーの大豆や大豆製品。手に入りやすく、調理のバリエーションも豊富です。ぜひ毎日の食卓に。
日本の食生活ではおなじみの大豆や大豆製品。今こそ見直し、毎日の食事に取り入れたい食品です。がん予防に効果的とされる食品をまとめたアメリカの「デザイナーズフードピラミッド」でも、大豆は重要な食品として位置づけられているほどです。健康のためにおすすめの方法は、1日2回、大豆や大豆製品を意識して摂取すること。では、大豆の食べ方やレシピをご紹介します。

1日2回の大豆生活をスタート
大豆を食べる量のめやすは、1日2回。
さまざまな食べ方の中から、生活に合った方法、好みの食べ方を見つけて、さっそく今日から習慣にしましょう。

(1)便利な煮豆コース

大豆の栄養素をそのまま摂るなら、丸ごと煮て食べる方法がいちばん。和食だけでなく洋食にも活用してみましょう。

【一度に煮ておき、少しずつ】
丸のままの大豆なら、腸の働きを活発にする不溶性食物繊維をたっぷり摂ることができます。まとめてゆでて保存しておきましょう。煮物のほか、いつものサラダやスープの具材として使えばボリュームが出てヘルシーなのに食べ応えが増します。ぜひお試しください。
<ゆで方>
・大きめの鍋に乾燥大豆を入れ、約5倍※の水に一晩浸します。
・火にかけ、出てきた泡を取り除き、途中でさし水をしながら約1時間ゆでます。
※商品のパッケージに分量表示がある場合はそれに従ってください。


【ひき肉料理に混ぜてヘルシーに】
ハンバーグやミートソースなどを作るときは、ひき肉の分量の半分を大豆に。肉に含まれる脂質(コレステロールや、コレステロールの原料になる飽和脂肪酸)を減らしながら、食物繊維を増やせます。肉の分のタンパク質は大豆でも補えるので、成長期のお子さまでも安心です。

(2)ヘルシーおかずコース

大豆はタンパク質や脂質を含むので、ただ「足す」だけではエネルギーや脂質が増えてしまいます。肉類や乳製品などタンパク質の食材と入れ替えて使いましょう。

【厚揚げや豆腐を肉の代わりに】
肉に含まれる脂質は、脂質異常症や動脈硬化の進行と関わりがあるといわれており、摂り過ぎには注意が必要です。炒め物に入れる肉を厚揚げにするなどして、一部を大豆製品に替えてみましょう。意外と腹持ちがよく、食後の満腹感が得られます。

【高野豆腐やおから、豆乳を活用】
豆乳なら、牛乳の代わりにポタージュに。おからを、コロッケの生地に。大豆製品はさまざまな食材との相性がよいので、料理のレパートリーも広がります。高野豆腐などは保存食で日持ちするので、常備すると煮物などに利用しやすく、便利です。

(3)外食バランスコース

外食が続くと大豆製品や野菜が減って、ビタミン・ミネラルや食物繊維が不足しがちです。サイドメニューやつまみにひと工夫して、バランスを整えましょう。

【単品メニューにはプラス一品】
パンのみの朝食や、そばのみの昼食、といった単品メニューでは栄養が偏ってしまいます。大豆製品を1つ足すだけで、タンパク質やミネラルを摂取することができます。豆乳や納豆、大豆の煮物などの小鉢や、野菜や海藻の入った豆腐サラダを追加してみましょう。

【酒のつまみは大豆から】
お酒を飲むときに、揚げ物やラーメンなどを食べ過ぎていませんか。コレステロールが低く腹持ちのよい大豆のチカラで食べ過ぎや飲み過ぎを防ぎましょう。特に一品目を豆腐や枝豆などにするのがよいでしょう。自宅での晩酌なら上で紹介した煮豆をつまみにしても。

(4)おやつコース

大豆にはコクや甘みがあり、さらに腹持ちもよいので、間食としても大活躍。豆乳を飲んだり、きなこを使ったお菓子などでおやつの食べ過ぎを防止しましょう。

【甘いドリンクの代わりに豆乳を】
つい手を伸ばしてしまう缶コーヒーや炭酸飲料。市販の甘いドリンクには、多くの糖分が含まれているので、摂り過ぎは肥満や血糖値上昇の原因に。代わりに豆乳を飲むと、適度に空腹感もおさまります。ミルクティーやカフェオレを豆乳で作るのもよいでしょう。

【豆腐やきなこをデザートに】
わらびもちや団子など、きなこを使ったお菓子を間食にするのもよいでしょう。多くの和菓子は、洋菓子と比べてバターや生クリームの量が少なく、脂質が少ないので上手に取り入れましょう。なめらかな絹豆腐を探して黒蜜で食べるのもおすすめです。

大豆レシピ
ビタミンAやCなど、大豆に含まれない栄養素を野菜などで補って、栄養バランスの整ったメニューのできあがり。

みそでコクを出すのがポイント

○調理時間:25分
○エネルギー:約340kcal(1人分)
○塩分量:約1.4g(1人分)

かぼちゃはβカロテンが豊富な緑黄色野菜。βカロテンは体内でビタミンAに変わり、目や皮膚、粘膜の健康を維持するとされています。ソースには牛乳の代わりに豆乳を使用。白みそを混ぜることでコクが出ます。

■材料(2人分)
かぼちゃ…120g
マカロニ…50g
ベーコン…2枚
玉ネギ… 1/4個
豆乳…1カップ
白みそ…大さじ1/2
塩、コショウ…各少々
小麦粉…大さじ1
パン粉…大さじ1
パセリ…少々
サラダ油…適宜

■作り方
(1)かぼちゃは1口大に切って下ゆでし、マカロニも塩(分量外)を加えた熱湯でゆでておく。

(2)ベーコンは1cm幅に、玉ネギは薄切りにする。

(3)パセリはみじん切りにしてパン粉とあわせておく。

(4)フライパンに薄くサラダ油を引き、ベーコンと玉ネギを炒め、余分な油はふき取る。

(5)小麦粉を加えてさらに炒めて豆乳を加える。煮立ってきたら白みそを入れ、塩、コショウで味を調える。

(6)グラタン皿に(1)のかぼちゃとマカロニを入れ、上から(5)を流し入れ、(3)のパン粉を振ってオーブントースターで表面に焼き色がつくまで焼く。

ビタミンたっぷりの一皿

○調理時間:15分
○エネルギー:約140kcal(1人分)
○塩分量:約0.7g(1人分)

枝豆は若い大豆。タンパク質やビタミンなどの栄養素は大豆より少ないものの、βカロテンや、体内でコラーゲンの合成を助けるビタミンCを含んでいます。ビタミンが摂れる野菜やレモンも足して、これからの時期に合うさっぱりしたサラダにしました。

■材料(2人分)
枝豆(さやごと)…150g
春雨…30g
貝割れ大根…1/2パック
ニンジン…4cm
レモン汁(なければ酢)…大さじ2
オリーブオイル…大さじ1/2
しょうゆ…小さじ1
塩、コショウ…各少々

■作り方
(1)春雨はゆでて冷水で冷やす。よく水気を切ってから包丁で半分に切ってボールに入れる。

(2)枝豆を硬めにゆでてさやから取り出し、貝割れ大根は4cm、ニンジンも4cmの千切りにして(1)に加える。

(3)レモン汁、オリーブオイル、塩、しょうゆ、コショウも加えて全体をよく混ぜる。食べる前に冷やしておく。

○調理時間:30分
○エネルギー:約850kcal(全量)
○塩分量:約0.8g(全量)

素朴な味わいとやさしい口当たりのクッキー。きなこは、大豆の栄養がほとんどそのまま含まれるといわれる食材。甘みがあるので、ドリンクやお菓子作りにも向いています。豆の食感が苦手な方にもおすすめです。

■材料(約25個分)
バター(有塩、室温で戻しておく)…50g
薄力粉…50g
きなこ…50g
三温糖…20g

■作り方
(1)バターはボールに入れてクリーム状にし、三温糖を加えてゴムベラで混ぜる。

(2)薄力粉ときなこを合わせて(1)に振るい入れ、上から押さえるようにして混ぜていく。

(3)全体が混ざったら手でまとめて直径3cmくらいの棒状にする。

(4)1cm幅に切って天板に並べオーブンで焼く。180℃で5分、150℃に下げて15分焼く。

(5)焼き上がったら網にのせて粗熱をとる。冷えるまでは崩れやすいので注意して網にとる。

<取材協力>
跡見学園女子大学 マネジメント学部 生活環境マネジメント学科 教授 石渡尚子先生

<参考文献>
『改訂増補版 機能性食品素材便覧』(薬事日報社)
『日本薬剤師会雑誌』第53巻第3号「シリーズ医食同源 食材, 薬材 17.大豆・大豆製品」(日本薬剤師会)
『きょうの健康』2010年3月号「大豆製品で上手にたんぱく質をとる」(日本放送出版協会)
『五訂増補 食品成分表2010』(女子栄養大学出版部)
『栄養素の通になる 第2版』(上西一弘著/女子栄養大学出版部)
『2007年版食料白書 日本人と大豆』(農山漁村文化協会)

<イラストレーション>
のざきあきこ

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