お風呂でぽかぽか冷え対策健康お役立ち情報 冷えチェック ●こんな症状を感じませんか?□ 足先や手先が冷たくて眠れない□ 脚のむくみが気になる□ ささくれができたり、爪が割れやすい□ いつも疲れている。疲れが取れない●こんな生活に心当たりはありませんか?□ 冷たい飲み物や食べ物が好き□ 強いストレスがある□ 運動の習慣がない□ お風呂はシャワーだけで済ませている 半身浴で冷えた体を温めよう 冬の寒さや冷たい飲食物、運動不足やストレスなどによって、日々たまっていく「冷え」。そのままにしておくと健康へさまざまな影響があるため、毎日解消することが大切です。そこでおすすめなのが「半身浴」。ゆっくり浴槽に浸かることで、体が芯から温まります。さっそく今日から始めませんか?●冬の寒さ対策に『芯からぽかぽか』ぬるめのお湯にすることで、ゆっくりと入浴できます。すると温まった血液が全身を循環するので、体の表面だけではなく芯から温まります。また、冷えやすい下半身も温めることができます。●肩こりや腰痛に『血行促進』水圧によって血液を下から上へ押し上げるので、血流がよくなります。血流がよくなることで、足の疲れや腰の疲れも取れやすくなります。血行不良から来る肩こりや腰痛の改善が期待できます。●ストレス解消に『リラックス』「お風呂に入ると疲れが取れる」とよくいわれますが、疲れ対策にも効果的なのは熱めのお湯よりぬるめのお湯。37〜39℃のお湯に10分以上浸かると、心身の緊張がほぐれ、リラックスできることがわかっています。●むくみ対策に『代謝アップ』血行がよくなると新陳代謝が活発になるため、ダイエット効果も期待できます。半身浴を続けることで、汗が出やすくなるので、水分がうまく排出されないことから起こる下半身のむくみ解消に役立ちます。 半身浴のPOINT ○POINT:お湯の温度は熱過ぎない程度に熱いお湯での入浴は、体の表面しか温めることができません。また、寒い日に急に熱いお湯に浸かると血圧の変動を引き起こし危険です。40℃弱をめやすに加減しましょう。○POINT:心臓を圧迫しない水位で肩までお湯に浸かると、水圧によって心臓や肺が圧迫されて負担がかかります。みぞおちあたりまでの、低めの水位がよいでしょう。○POINT:汗が出るまで浸かりましょう半身浴では、普段かかない汗をかくことが大切です。汗をかくことで老廃物が排出され、体温を調整する機能を整えることができます。 毎日の入浴で体も心もぽかぽか 一日の終わりのリフレッシュ、リラックスに最適のお風呂。ひと工夫加えて、より体が温まる時間にしてみませんか。■入浴効果をアップ○身近な材料で温まる<大根の葉>干した大根の葉には体を温める作用があるとされています。大根の葉をよく水洗いしてから風通しのよい日陰につるし、乾燥した状態のものを刻んで袋に入れ、お湯に入れます。<塩>塩には保温効果があるといわれ、湯冷め予防に役立ちます。20〜30gの塩を浴槽に入れ、よく溶かして入りましょう。がんこな冷え症や神経痛の方にもおすすめです。○香りでリラックス香りにはリラックスを促す効果があると考えられています。好きな香りを使って、乾燥対策にもなるバスオイルを作ってみませんか。【作り方】ホホバオイル、オリーブオイル、ツバキ油など、アロマテラピー用の植物油20mlに、好きなエッセンシャルオイルを1〜3滴混ぜればできあがり。浴槽に入れ、お湯と混ぜて使いましょう。○足指マッサージで血行促進足の指の血行をよくすることは、全身の血行促進に効果的。お湯に浸かって体が温まった状態で、足の指を回したり、広げるなどして動かしましょう。足裏をたわしやブラシでこするだけでもツボを刺激できます。■入浴効果をキープ○冷水シャワーで血行促進半身浴でじゅうぶんに体を温めたら、最後に手や足に水をかけましょう。開いた血管が収縮して、温まった血液が閉じ込められるので、湯冷めを防ぐことができます。熱いお湯と冷たい水を交互にかけるのも、血行促進に効果的です。ただし、低い温度のお湯をかけると血圧が上がるので高血圧の方はやめましょう。○足元から着て、温かさを逃がさないお風呂上がりは、足元から冷えるので、すぐに靴下を履きましょう。素材でおすすめなのは、吸った汗を外に放出するシルク。足指の間の汗を吸い取ってくれる五本指タイプも快適です。寝るときに履くなら、足首の締めつけがきつくないものを選ぶとよいでしょう。 【入浴事故にご注意ください】 冬場は、入浴事故が起こりやすい時期でもあります。特に、暖かい部屋から寒い脱衣場に移動したり、寒い脱衣場から急に熱いお湯に入るなどの「温度差」は、血圧を大きく変動させ、命にかかわる事故を引き起こすこともあります。血圧の高い方や高齢者は特に以下のことを心がけましょう。・あらかじめ脱衣場や浴室を暖かくしておき、体が感じる温度差を少なくする・浴槽に入る際はかけ湯をして、徐々にお湯に体を慣らす・入浴の際は家族にひと声かける・入浴前後に水分を補給する 【冷えると体によくない理由】 ・日々たまるからこわい「冷え」手足が冷たいなど、「冷え症」を自覚できる人もいれば、自覚できないままに、「冷え」をため込んでいるケースもあるので注意が必要です。ページ上部で確認した『冷えチェック』のような症状・生活に心当たりがある方は生活を見直し、入浴、食事、衣服などの冷え対策で、体を温めましょう。・女性の体と「冷え」の関係女性の下腹部には血管が数多く集まっており、構造も複雑なことから、血流が滞りやすく冷えやすいという性質があります。「冷え」がたまり臓器の働きが低下すると、生理痛や子宮筋腫など女性特有の症状につながることも。いつでもお腹を冷やさないよう、服装にも気をつけましょう。■「冷え」が引き起こすさまざまな症状(1)太りやすくなる日常生活で消費されるエネルギー「基礎代謝」の量が減り、使われないエネルギーが脂肪として蓄積されてしまいます。(2)免疫機能の低下体内の有害物質を排出する免疫細胞の働きが弱まり、花粉症などのアレルギー症状が起こりやすくなるとされています。(3)内臓の働きが低下内臓が冷えて血液循環が悪くなるため、胃腸や肝臓、腎臓、脳などの働きを低下させてしまいます。(4)自律神経が乱れるめまいや肩こり、不眠などを引き起こします。(5)うつ傾向になる体温が下がると、体はエネルギーを使わないよう活動を抑えるので、心身がだるく、気力がわきにくくなります。 ◎食べる冷え対策 ○旬の食べ物を楽しむ体を冷やさないためには、火を通した、温かい食べ物を食べることを心がけましょう。ビタミンが豊富な野菜も、生ではなく、温野菜にしましょう。冬に取れる根菜類は、体を温める作用があるといわれます。旬の食材を取り入れながら、好き嫌いや偏りをなくしてバランスよく食事をすることが、冷え対策にも大切です。○体を温めるしょうがを活用食材の中でも、体を温める作用が高いのが、しょうが。すりおろしてみそ汁に入れれば、手軽に取ることができるのでおすすめです。チューブタイプ、パウダータイプも市販されているので、食生活に合わせて取り入れてみましょう。○冷たい嗜好品はほどほどに冷えたビールをジョッキ1杯飲むと、内臓の温度は4℃近く下がるといわれます。もちろん、体には体温を調整する機能があるので、通常は元に戻りますが、冷たいものを続けて取っていると、元に戻りにくくなるので注意が必要です。また、白砂糖の入ったお菓子や、乳製品も体を冷やす食べ物とされています。食べ過ぎないようにしましょう。 ◎着る冷え対策 ○お腹を中心に重ね着をジャケットやコートを重ね着しても、意外に無防備なのがウエスト周りです。冷え対策のためにはお腹を温めることが大切なので、衣服の下に腹巻きをしたり、丈の長いインナーでお腹周りをカバーするようにしましょう。寝るときに腹巻きをするのもおすすめです。<取材協力>全国冷え症研究所 所長 山口勝利先生<参考文献>『冷えた女は、ブスになる。』(山口勝利著/祥伝社)『新自分で治す「冷え症」』(田中美津著/マガジンハウス)『「冷え」を取れば健康になる!』(川嶋朗監修/洋泉社)『新版 冷え症・貧血・低血圧』(南雲久美子著/主婦の友社)