ぎっくり腰とは、急に起こる激しい腰痛の俗称で、正式には急性腰痛症といいます。ぎっくり腰は年代を問わず発症し、男女差はありません。ぎっくり腰を招く姿勢で最も多いのが前かがみです。重いものを持とうとして、顔を洗おうとして、靴を履こうとしてなど、前かがみになる姿勢は日常生活の中に多々あるので注意しましょう。後ろから声を掛けられ振り返る、といった腰をひねる動作も、ぎっくり腰の引き金となります。
ぎっくり腰の主な原因は、腰椎(背骨の腰の部分)の椎間関節(ついかんかんせつ)のねんざやじん帯の損傷、関節を包んでいる部分のめくれやねじれ、腰背筋(ようはいきん)の肉離れなどです。また、椎間板ヘルニアや急性膵炎(すいえん)、尿管結石といった病気の症状の一つとしてぎっくり腰が現れることもありますが、原因がはっきりしないケースも多くみられます。