湯たんぽやカイロ、こたつ、ホットカーペットなどは心地よい暖かさを提供してくれますが、その熱が体の同じ部位に長時間あたり続けると、やけどを起こすことがあります。これを「低温やけど」といいます。
最初は皮膚が赤くなったり、少しひりひりした感じがするだけなので軽視しがちですが、時間とともに熱が皮膚の深い組織にまで伝わり、またその範囲も広がり、重症化していきます。こうなると皮膚の色は白みを帯び、さらに灰白色や黄色っぽい色へ、時には黒く変化します。特に、加齢により感覚が鈍くなっている高齢者や、病気の影響で神経が障害され知覚が鈍くなっている人は、低温やけどになりやすいので注意しましょう。
低温やけどを防ぐためには、カイロは直接肌に触れさせたり貼ったりしない、電気あんかや湯たんぽは寝る前に布団を温めるために使い、就寝時には布団から取り出す、ファンヒーターの吹き出し口や電気ストーブなどの付近で寝入らないなどを心がけましょう。なお、低温やけどが疑われた場合は、必ず医療機関を受診しましょう。