市販薬を上手に使うために

医療機関に行くほどではない軽い症状のときや、すぐに医療機関に行けないときなどに市販薬を使うという方は多いのでは。1万品目以上もあるといわれる市販薬(OTC医薬品)の中から自分の症状に適した薬を選ぶためのポイントをご紹介しましょう。

購入時に、できるだけ多くの情報を薬剤師に伝えよう

市販薬は一般に、処方薬に比べて効果が弱いものが多いとされますが、副作用と無縁ではありません。消費者庁によると、平成21年度から25年度までの5年間に、1,225例の重い副作用が報告されています。市販薬といえども、決して油断してはいけません。
副作用を起こさないようにするためには、購入する際に使用する人の情報をできるだけ詳細に薬剤師に伝えることが大切です。そうすることで、薬剤師は多くの市販薬の中からその人の症状に合った、かつ安全な薬を提案できるようになります。「薬を用いる人の年齢」「いつごろからどんな症状が現れたか」「医療機関で治療を受けている場合は治療の内容、現在服用中の薬の名前」「同じような症状の経験があるか、そのとき使っていた薬の銘柄は何か」「薬によるアレルギーや副作用の経験はあるか」「妊娠あるいはその可能性があるか、または授乳中か」「車の運転をするか」などを伝えましょう。

薬を選んだら、服用の注意点などを確認しよう

去年、風邪をひいたとき○○が効いたから、今回も同じものを購入しようと思われるかもしれません。しかし、風邪薬も、解熱や鎮痛に効く成分を主としたもの、鎮咳・去痰に効く成分を主としたものなどさまざまです。そのときの症状に合ったものを選ぶことが大切です。
薬を選んだら、「何日服用するか」「服用のタイミングや用量」「考えられる副作用」「生活上の注意」などを薬剤師に確認しましょう。
服用前には必ず説明書(添付文書)をよく読み、指示どおりに使うことも大切です。症状が改善されない場合は、その薬が適していないと考えられます。服用をやめて、医師または薬剤師に相談しましょう。

「かかりつけ薬局」と「おくすり手帳」を利用して、より安全に

市販薬を上手に使うために、気軽に相談できる“かかりつけ薬局”をもつことをおすすめします。処方せんで調剤を受けるときも、市販薬を購入するときも、同じ薬局を利用すれば、薬の飲み合わせや重複をチェックしてもらえて安心です。
また、処方薬同様、市販薬についても、銘柄や副作用の経験などを「おくすり手帳」に記入しておくと、医療機関や薬局で医師や薬剤師にきちんと伝えることができ、安全性が高まります。
市販薬の飲み方などわからないことがあるときは、薬剤師にお気軽におたずねください。

イラストレーション:堺直子

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