かかととお尻、背中を壁につけてまっすぐ立ち、この状態で後頭部を壁につけてみてください。後頭部がつけられない、またはつけようとすると背中やお尻が壁から離れてしまう場合は、骨粗しょう症によって背骨が圧迫骨折しているかもしれません。
骨折というと痛みを伴う印象がありますが、実は圧迫骨折は日常生活の中で徐々に背骨がつぶれて骨折に至るため、痛みなどの症状が現れないことがほとんどです。しかし、1カ所でも圧迫骨折を起こすと、その上下の背骨に大きな負荷がかかり、連鎖的に骨折が生じ、場合によっては激しい腰痛や背部痛を招くことがあります。
一方、転倒による骨折で最も多い箇所は太ももの付け根の骨です。ここが折れると手術になる確率が高く、長期間の安静が必要となり、寝たきりのリスクが高まります。圧迫骨折、転倒骨折のいずれの場合も、生活の質(QOL)の低下を招きます。